みちしるべ
珠算教育を通じてデジタル社会でイノベーションをおこす人材を育成する
From 木田稔(公認会計士・税理士・全珠連理事)
デジタル・トランスフォーメーション(DX)という言葉をよく耳にします。
DXとは、スウェーデンのウメオ大学エリック・ストルターマン教授による「情報処理技術(IT)の浸透が、人々の生活をあらゆる面でよりよい方向に変化させる」という提唱がもとになっています。
近年、デジタル技術の発展を身近に感じるようになりました。
新型コロナウイルス感染症拡大もあり、リモートでの業務実施や、連盟本部においても積極活用されているウェブ会議は仕事の進め方として日常となっています。
決済手段としての電子マネーの利用が活発になり、ビットコインなどの仮想通貨の高騰や、自動車の自動運転や新薬の開発期間の大幅な短縮に人工知能(AI)が活用されていることなど、日々、デジタル化やAIの実装が進んでいることを感じています。
「統合イノベーション戦略」などの政府の政策目標では、Society 5.0の社会実装(スマートシティーの実現)として、情報処理技術の活用による技術開発と国際的競争力の確保を目指しており、今後、DXはますます加速するものと思われます。
これからの社会で求められる人材とは、ITに対する理解(リテラシー)のみならず、前例がなくこれまで経験したことのない世界で、柔軟な対応をおこない、創造性を重視しつつ、高い自律性をもって、行動できる人材ではないでしょうか。
会員の皆様におかれましては、珠算教育を通じて子供たちの集中力、判断力、記憶力、忍耐力、創造力(右脳の活性化)、ひらめき、向上心、やりとげる自信、といった来るべき未知のデジタル社会においても必要とされる能力の向上に努めていらっしゃいます。
将来、デジタル社会でイノベーションをすすめる人材を育成することを念頭に、珠算教育はどのようにあるべきか検討する時期にあるのではないでしょうか。
全珠連の皆様の御健勝とますますの御活躍を祈念いたしております。