みちしるべ
そろばんのすすめ
From 森谷 冝暉 (産業能率大学名誉教授・全珠連理事)
4月に新年度が始まり、新しく、大学や高校に入学され、新しい一歩を踏み出された人も多いことと思います。
多くの親御さんは、お子さんが、立派に成長されることを望んでいますが、今は、多くの親御さんが、野球の大谷選手や将棋の藤井八冠のような子供がいたら…、などと考えているのではないでしょうか。
このお二人は、それほど大きな影響を世の大人たちに与えたのです。
そして、親御さんの多くは、大谷さんや藤井さんが子供のころのことに関心を持っているようで、お二人が好きだった絵本や、遊んでいたゲームなどが注目されているともいわれています。
お子さんの進学については、保護者の方々も、心配なことと思います。
野球や将棋という特別の分野は別にして、多くの親御さんは、少しでもいい大学を卒業して欲しいと考えるのです。
だから、自分の子供が、国立大学なら東京大学、私立大学なら早稲田大学に進学できれば、などと考えるのではないでしょうか。
そのために、小学生のときから塾に入れ、中高一貫校に入学させようと考えるのではないでしょうか。
親ならば、誰でも、子育てには、全力を傾けるのです。
ところで、連盟の珠算競技大会の中に、全日本通信珠算競技大会がありますが、「全国珠算新聞」の記事によると、団体競技・一般の部では、東京大学と早稲田大学が覇を競っているようです。
おそらく、東京大学や早稲田大学に入学するようなお子さんの多くは、子供のころ「そろばん教室」に通っていたのでしょう。
でも、残念なことですが、その事実を知っている人は、「全国珠算新聞」を読んでいるような関係者だけではないでしょうか。
この事実を、もっと多くの親御さんに知っていただけたら、「そろばん教室」の門を叩く人が増えるのではないかと愚考しました。
この春、私の次女の親友のお嬢さんが、東京大学文科Ⅰ類に現役合格されました。
少し、算数が苦手だったようですが、そのことを聞いた娘の勧めで、小さいころから「そろばん塾」に通っていた成果ではないかと思っています。