そろばんの歴史History
- B・C2000
- ・メソポタミア地方で砂そろばんが使われる。
- B・C500
- ・エジプト・ギリシャ・ローマで線そろばんが使われる。
線そろばん(レプリカ) - B・C300
- ・ローマで溝そろばんが使われはじめる。
溝そろばん(レプリカ) - 200
- ・漢の徐岳が著した数術記遺に珠算の語がある。
古代中国そろばん(漢時代末期・レプリカ) - 1000
- ・簡易な現代そろばんが誕生。珠を軸に通した現代と同じような形に改良されていたものと思われる。
- 1299(正安1)
- ・中国の書籍算学啓蒙が日本の和算に影響を与える。
- 1572(元亀3)
- ・このころ日本にそろばんが伝来した。(五珠2個・一珠5個)
- 1591(天正19)
- ・豊臣秀吉から家臣・久野重勝がそろばんを拝領した。
- 1592(文禄1)
- ・文禄の役に従軍した前田利家が陣中でそろばんを使用した。
・帰除法(わり算九九)が日本でひろまった。 - 1612(慶長17)
- ・大津でそろばんが作られたと言われている。
三井寺(園城寺)にある大津そろばん顕彰碑 - 1622(元和8)
- ・毛利重能が割算書と呼ばれる書籍を刊行。現存する日本で一番古いそろばんの本。
西宮市の熊野神社にある算学神社と毛利重能顕彰碑 - 1627(寛永4)
- ・吉田光由が塵劫記を刊行した。(そろばんは塵劫記と共に普及する)
改訂が重ねられ多くの版がある塵劫記・この頃から、いろいろなそろばんの書物が出版され庶民にひろがった。
- 1655(明暦1)
- ・百川忠兵衛が新編諸算記を刊行した。亀井算を紹介。
- 1659(万治2)
- ・山田正重が改算記を刊行した。
・神社やお寺に算額(数学の問題を書いた額)をかかげる風習がひろがった。
東京都渋谷区の金王八幡宮と宝物殿に収められた算額 - 1711(正徳1)
- ・関孝和・建部賢弘・建部賢明 共著大成算経が刊行された。
大成算経と関孝和像(群馬県藤岡市) - 1781(天明1)
- ・ 乳井貢が初学算法を刊行した。五珠1個・一珠4個のそろばんを推奨した。
- 1804(文化1)
- ・寺子屋がふえはじめた。
- 1830(天保1)
- ・高度な算術書算法新書が刊行された。
- 1860(安政7)
- ・日米修好通商条約の使節として小栗忠順が渡米。天秤ばかりとそろばんを使ってたちどころに計算しアメリカ人を驚かせた。
- 1868(明治1)
- ・西郷隆盛は若い頃そろばんが得意で数理に優れていたと言われている。
上野恩賜公園に建つ西郷隆盛像 - 1872(明治5)
- ・そろばん製造の技術が発達し、精巧なそろばんがたくさんつくられるようになる。
・初代井上親亮が伊勢の日野で百日稽古塾を設立。伊勢百日算が創始。珠算塾の誕生と言われている。
伊勢百日算用のそろばん(二面) - 1873(明治6)
- ・小学校で算術に珠算が採用された。
- 1879(明治12)
- ・高橋栄蔵が亀井算法を刊行する。五珠1個・一珠5個を推奨した。
- 1881(明治14)
- ・視覚障碍者用そろばんが考案された。(関西式・半珠式)
後年製作された視覚障碍者用そろばん(四つ珠) - 1902(明治35)
- ・貯金局でそろばん競技会が開かれた。
- 1907(明治40)
- ・文部省から小学算術書珠算教師用が発行された。
- 1912(大正1)
- ・二指法が多くなってきた。
- 1926(昭和1)
- ・高等小学校で珠算を学ぶことになった。
- 1928(昭和3)
- ・東京市立実業学校珠算奨励会が第1回珠算能力証明試験を実施した。検定試験のはじまり。
- 1935(昭和10)
- ・尋常小学校で算術に珠算が必修となった。
- 1936(昭和11)
- ・全国珠算競技大会がはじめて開かれた。
- 1938(昭和13)
- ・文部省が五珠1個・一珠4個のそろばんを標準とすると決定した。
- 1946(昭和21)
- ・日本のそろばんとアメリカの電動計算機の計算試合がおこなわれ、そろばんが勝利した。
そろばんと計算機の対決を伝えるニュース映像 - 1947(昭和22)
- ・日本商工会議所が第1回国民珠算競技大会を開催する。
- 1953(昭和28)
- ・全国珠算教育連盟が設立された。
- 1960(昭和35)
- ・高等学校の計算実務科で、乗法を新頭乗法、除法を商除法に統一した。
- 1961(昭和36)
- ・アジア珠算会議が開かれる。
・世界各国に珠算が普及されはじめる。 - 1968(昭和43)
- ・そろばんの日が8月8日に決められた。
- 1976(昭和51)
- ・播州そろばんが国から伝統的工芸品に指定された。
播州そろばんの産地・小野市のそろばんモニュメント - 1981(昭和56)
- ・計算技能世界一決定戦で韓国の李春徳選手が優勝した。
- 1985(昭和60)
- ・雲州そろばんが国から伝統的工芸品に指定された。
- 1996(平成8)
- ・第一回世界珠算大会が中国で開催される。
- 2004(平成16)
- ・兵庫県尼崎市が計算教育特区(そろばん特区)に認定された。(2019年度まで)
- 2014(平成26)
- ・中国で珠算がユネスコ無形文化遺産に登録される。
- 2019(令和1)
- ・世界そろばんフェスティバルが開催される。2020東京オリンピック・パラリンピックにさきがけて実施された。