全珠連は珠算教育だけではなく、教育者の育成やそろばんの普及、
研究等さまざまな活動を実施しています。それらの概要を紹介します。
研修事業
珠算教育者の資質を高めることを目的として、さまざまな研修会・講習会をはじめ、
資格の認定・研究誌発行等を行っています。
全国珠算研究集会
年1回、全国から多数の珠算教育関係者が集まり、珠算教育に関する研究の発表や、さまざまな分野の専門家を招いて講演を実施しています。
人材育成講習会
珠算教育の現状把握と将来に向けての更なる発展や、人材育成及び指導者間の絆を深め、情報交換や協力体制の強化を目的として開催しています。
全国珠算研究集会の動画はこちらから
珠算指導者講習会
各都道府県で実施。受講者は毎年数千名をかぞえ、珠算指導者の資質向上に寄与しています。講習内容は指導法等の専門分野・一般教養等を中心に開催しています。
珠算教育者を目指す研修会
年1回、珠算教育者を目指す方を対象に実施しています。内容は、珠算教育の重要性や意義、更に連盟の各事業等を学ぶことで、珠算教育者としての社会的責任の自覚とモチベーションの向上を図っています。
研究誌「珠算春秋」
年1回発行し、珠算関係者に配付するとともに、全国の教育委員会、大学、図書館等へ寄贈しています。
珠算教育士・珠算教育段位
講習会受講等の単位取得により、珠算教育士・珠算教育段位(初段~十段)の申請後、免許を交付しています。
検定事業
珠算学習者の格付け、社会的証明、及び学習意欲の増進、並びに計算能力の向上を目的として検定試験を実施しています。
珠算検定試験
珠算検定試験では、級位試験(1級~15級)と段位試験(準初段~十段)を実施しています。
暗算検定試験
暗算による計算能力の向上を目的として、級位試験(1級~10級)・段位試験(準初段~十段)を実施しています。近年、珠算式暗算が脚光をあび、受験者も徐々に増加しています。
競技事業
全国規模の各大会を開催し、珠算の普及と選手のモチベーション・競技力の向上、並びに競技を通じての交歓を図っています。
全日本珠算選手権大会
毎年8月8日の「そろばんの日」に全国から500名を超える選手が参加し、文部科学省後援のもと実施される珠算界最高峰の大会です。
その年のそろばん日本一を決定する個人総合競技ほか、読上暗算・読上算・フラッシュ暗算・都道府県対抗競技とそろばんの達人たちによる熱い競技が行われます。
全日本通信珠算競技大会
毎年10月、各都道府県ごとに指定された会場で小学校以下・中学校以上の部門を各々同一問題によって全国一斉に実施しています。
小学校4年生以下、小学校、中学校、高等学校、一般の部の5部門に分かれ、毎年1万余名が参加しています。
アメリカンスクールそろばんコンテスト
関東・三沢(青森県)・佐世保(長崎県)・沖縄の各地区にある在日米軍基地内のアメリカンスクールの生徒を対象としてアメリカンスクールそろばんコンテストを開催しています。
広報事業
珠算教育の効用を一般社会に啓発することを主たる目的としてメディア、広報誌等によりニュースの提供をしています。
全国珠算新聞・会報・ポスター他
珠算関係の業界紙として国内外の珠算情報を紹介する全国珠算新聞を発行、そして会員向けには会報を発行しています。 また、各種ポスター等を作成しています。
インターネットの活用
HPの作成及びブログ・YouTube等の活用により、広く一般に珠算関連情報の提供を行っています。
学校教育支援事業
全国の小学校における珠算教育の支援のため、教員、生徒に対して研修会や算数科においてボランティア授業を実施しています。
現職教員対象珠算研修会
教育委員会や小学校との連携により、小学校教員を対象として開催しています。
小学校におけるそろばんボランティア授業
全国各地の小学校において、連盟会員の有志たちがボランティアで生徒にそろばんを指導しています。
副教材「たのしいそろばん」の配布
全国珠算教育団体連合会発行による「たのしいそろばん」を配布し、算数科そろばん授業への支援を行っています。
日本そろばん資料館
国内外の珠算及び珠算教育に関する文献・資料・古そろばん等の収集及び保存、展示を主な目的として設立されました。
日本そろばん資料館
館内には、歴史的にも大変貴重な古そろばん(約700丁)や和算書ほか珠算等に関する書籍(約1500冊)、「そろばん」が掲載されている算数科の教科書等を所蔵しています。
広く一般に公開することで、そろばんが日本の伝統文化の一つであることの認識を新たにし、深めることを目指しています。
移動・日本そろばん資料館
珠算及び珠算教育の歴史的な流れやこれまでの研究の素晴らしさ、そろばんのよさ等を広く伝えるために、遠隔地等の理由から資料館へ出向けない方や展示されていない所蔵品についての活用を考慮し、各地の講習会やイベント等において「移動・日本そろばん資料館」として所蔵品を展示できる貸出事業を実施しています。
顕彰事業
連盟によって建立された各地の顕彰碑において記念事業を実施し、そろばんの発展に寄与した先駆者の偉業を讃えています。
大津そろばん感謝法要
滋賀県、三井寺において毎年4月に実施されており、連盟はそれにあたっての協力を行っています。
大津地方は、日本の「そろばん」発祥地とされており、三井寺の境内には大津そろばん顕彰碑があります。
そろばん奉謝追福祭
「8月8日・そろばんの日」にちなんだ行事の一つ。 毎年、珠算関係者多数出席のもと、兵庫県西宮市・熊野神社境内の毛利官兵衛重能顕彰碑前で神事が行われ、また、境内の算学神社で古いそろばんを焼却し、そろばんに感謝する法要が営まれています。
珠算教育研究所
珠算及び珠算教育に関する学術的研究と普及・向上を図り、大学等の学識経験者を核として多岐に亘る研究を行っています。
珠算に関する研究
珠算及び珠算教育に関する学術的研究を進め、その普及・向上を図り、あわせて社会の発展に資することを目的として、大学ほか教育分野における学識経験者を核として、さまざまな研究を進めています。
継続されているものも含めて約60の研究を行い、その種類も珠算関係から大脳への影響といった専門分野まで多岐に亘っています。
<主な研究>
◎珠算熟練者の大脳半球機能に関する研究
◎高齢者の珠算学習指導の実践研究
◎珠算の医学的効用に関する研究
◎老人の健康と珠算学習経験に関する基礎調査
◎珠算熟練者の数記憶に関する研究
◎そろばん学習の教育的効果に関する研究
◎小学校熟達過程における集中力・記憶能力の研究
◎珠算学習者の集中力に関する研究
学術顧問会議
全珠連のブレーンとして活動している学識経験者によって構成された学術顧問団が、要請に応じて学術顧問会議を開催し、珠算教育等について専門家の立場から幅広い議論を展開しています。
日数教大会への参加
毎年、分科部会やポスターセッション形式による研究発表を行うとともに、情報・資料収集を実施しています。
国際交流事業
日本が世界に誇る「そろばん」の技術と文化を更に広め、また、そろばんを通した交流を図っています。
日本小・中・高校生そろばん訪米使節団
夏に全国各地のそろばんっ子による訪米使節団を派遣。アメリカの小学校を訪問し、珠算指導やデモンストレーション等、そろばんを通した交流を行っ ています。
海外交流と支援
アメリカ・ブラジル・中国・韓国等、諸外国の珠算団体と交流を図り、珠算国際化に努めています。
また、世界珠算心算連合会に加盟し、定期的な会合に役員を、競技大会に選手を派遣しています。
法人事業
社員総会、理事会を定期的に開催し、連盟全体で公益目的事業の推進に努めています。
理事会
会員及び会員外から選出された理事によって構成し、会員の総意を連盟事業に反映し、諸事項が決定されます。
これにより、社員総会へ直接・間接につながる役割を果たしています。
また、監事2名は事業執行に関して会計監査を通じて円滑な事業運営が遂行されているかを監査しています。
社員総会
各支部選出の代議員で構成。事業報告、決算、理事・監事の選出等、連盟事業執行に関する重要議題が審議されます。
会員の代表による、会員のための最終意思決定の場。また、支部、教場、学校、個人等の表彰も実施されます。