世界の珠算教育事情(珠算競技大会②)Vol.29
from 国際珠算普及基金
ブラジル連邦共和国
令和6年1月号(第663号)に続いて海外の珠算競技大会について紹介します。
海外の珠算競技大会においては総合競技の採点審査は本部審査が一般的であり、その審査中の過ごし方は模範演技、アトラクション、種目別競技など多種多様であるが、日本において当然のように実施されている種目別競技の実施は少数派のようです。
種目別競技、とりわけ読上種目の取り扱いについて掘り下げてみると、珠算普及に日本人が大きく携わった国・団体でのみ読上種目が実施されていることが浮かび上がってきます。
この点については日本の珠算教育の影響のみならず、公用語の数詞の構造が読上算に適しているか否かということも関係しているでしょう(より十進法に則った数詞ほど読上算に適しています)。
そして競技後の表彰式が実に特徴的で、演出が派手で華やかであるということが挙げられます。フランチャイズ教室の競技大会ともなると、フランチャイザーの威信をかけて競技大会を実施しているのではないかと思いたくなるほどです。
一方で華人(華僑)が運営している団体の競技会は、表彰の対象が広い傾向が見受けられ、日本でいうところの「優良賞」相当の成績でもトロフィーを出すこともまた印象的です。
マレーシア
※なお、海外における珠算競技会の運営方法の一例を紹介したものであり、比較目的ではないことをご理解いただきたいです。