春の研鑚334名が参集
第70回全国珠算研究集会 開催
於:京都府
珠算学習者の「こころをつかむ」指導を学ぶ
暖かい陽気に桜の花がほころび始めた古都京都。3月31日、第70回全国珠算研究集会がホテルグランヴィア京都にて全国から334名が参加し、午前9時半より開催されました。(主催 公益社団法人全国珠算教育連盟 後援 文部科学省 京都府 京都市)
前日に開催された全珠連創立70周年記念式典・祝宴の興奮も冷めやらぬ中、開場と同時に大勢の珠算教育者が参集しました。
岡久泰大副理事長の開会のことばに、工藤壽和理事長から主催者を代表しての挨拶に続き、文部科学省初等中等教育局参事官(高等学校担当)田中義恭氏よりご挨拶をいただいた後、来賓の紹介がありました。
引き続き澤田悦子研究論文審査会委員長から研究助成論文審査経過報告があり、扇谷直樹氏(東京都)、上江洲由樹氏(沖縄県)へ研究奨励賞が授与されました。
午前10時10分より株式会社てっぺん取締役会長大嶋啓介氏による記念講演がありました。
記念講演
株式会社てっぺん取締役会長 大嶋 啓介 氏
『最高の未来を創る』
子供の可能性を最大限に引き出す方法は
年間1万人以上が見学に訪れ、中高生の修学旅行のコースにもなるという居酒屋てっぺんの「本気の朝礼」で知られる大嶋氏。
現在はスポーツのメンタルコーチにも力を入れており、指導したチームが甲子園出場など、絶大な成果をあげています。
大嶋氏は幼少期に三重県桑名市での珠算経験から得たものがたくさんあると話され、序盤からその内容に惹きつけられました。
まず、高校の野球部や、学級崩壊の危機から救われた小学校などの元気な朝礼動画を視聴しました。
朝礼を実施するよさは、「いい」習慣が「いい」心をつくる、ということです。
「いい」の部分は、明るい、元気な、積極的なという言葉に置き換えられます。
あいさつ習慣、自分の目標を言うなどで、各教室ですぐに取り入れられそうです。
次に、実際の学校での講演内容をもとに話されました。
脳科学の先生によると、人間の脳は計り知れない力を持っていて、今の能力の3万倍は発揮できるはずだといいます。
97%の子供は、できる力があるのに自分の能力に蓋をしてしまっています。
自分の限界を決めてしまうと、それ以上は伸びません。
自分の可能性を信じるかどうか、できると思いこむかどうかで未来は大きく変わってきます。
潜在能力=可能性=未来の力です。
指導者は、子供に自分の可能性を気づかせるように導いていきます。
できない子には「君は大器晩成だから絶対伸びるよ」と声かけをします。
子供たちのやる気につながる「親を喜ばせたい」という気持ちを引き出すようにします。
子供たちの潜在能力、可能性を引き出したいという思いは、われわれ珠算指導者と共通の思いです。
教室に「いい空気」を呼び込んで最高の授業をしよう、そんな前向きな気持ちになる明るい講演でした。
前田珠樹研修学教委員長の挨拶、山戸克弘副理事長の閉会のことばで全日程を無事終了しました。